2009-10-29 リスクリターン

さて、第二回はこれまた重要要素であるリスクリターンについて。
前回は「F対効果こそが勝敗を決している唯一絶対の要素である。」
というところまで話を進めたが、今回はそのF対効果の実際の数字
つまりは秒間ダメージ効率の数字を決定付ける
リスクリターンという概念について順を追って説明しようと思う。




リスクリターンとは

行動に伴う弊害(被ダメージ、または被不利)をリスク、
行動に伴う利益(与ダメージ、または与不利)をリターンと言い、
あらゆる行動にはそれぞれリスクリターンが必ず存在する。


暫定リスクと暫定リターン

暫定リスク/暫定リターンとは、帳面上のリスクリターンである。
解りやすく立G等を例に挙げると、これは上中段の被弾を防いだり
相手の様子見に対して有利を得れるといった暫定リターンがあるが
下段と投げの両方に被弾し、ガード有利な上中段に対しては
その数字分の不利を被るという暫定リスクがある。


確定リスクと確定リターン

確定リスク/確定リターンとは、実際のリスクリターンである。
ここからは筆者のメインキャラであるカサンドラを例にし、説明する。

状況はこちらの-2F。
相手の行動は2A、サイドステップ後10F様子見、立ちガー後10F様子見。
こちらはAA、立ちガー、バックダッシュを選択したとしよう。
その状況での確定リスクリターンはこうだ。


AA選択時〜

1.確定リターン
この場合これといったリターンは存在しないが、
厳密には相手のサイドステップを7F〜15F以内に、
相手の立ちガーを15F以上に制限する役割を果たす。

2.確定リスク
2Aに対しては一方的に打ち負け、実ダメージ及び7Fの不利を被る。

その他の行動全てにAAはガードされ、4Fの不利を被る。


立ちガー選択時〜

1.確定リターン
2Aはガード硬直-5Fなのでガード成功時は5Fの有利を獲得。

相手の立ちガー様子見はAAを前提としているため2+13+10で25F消費、
対してこちらの立ちガーは2Aを前提としているため14-2で12F消費
差し引き13Fの有利を得ることが出来る。

サイドステップは最短で7F必要なため、7+10-2で15F消費。
対してこちらの2Aに対する立ちガードは14-2で12F消費。
差し引き3Fの有利を得る事が出来る。

2.確定リスク
対象の3つの行動全てに対しリスクが発生しない。


バックダッシュ選択時〜

1.確定リターン
2Aは全体硬直30F超のため、スカしガストで60〜70ダメージ獲得。

サイドステップ後10F様子見は前述の通り15F消費。
対してバックダッシュは最短で7F必要、ここに+2が加わり9F消費。
差し引き6Fの有利を得ることが出来る。

立ちガー後様子見は前述の通り19F消費。
対してバックダッシュは前述の通り9F消費なので、
実に差し引き10Fもの有利が得られる。

2.確定リスク
対象の3つの行動全てに対しリスクが発生しない。


ここまでの説明を見れば解ると思うが、
確定リスク/確定リターンとは、相手の行動と自分の行動
この二つの組み合わせによって決定するものである。

暫定と確定、どちらがよりF対効果の実数値に影響を与えるか。
これは言うまでもなく確定リスクリターンである。
暫定リスクリターンが「机上のリスクリターン」であったのに対し
確定リスクリターンは「現実のリスクリターン」なのである。

ならば確定リスクリターンこそ至上の要素である。
と、ここまで読んだだけの人は思うかもしれない。
だが、それは早計であると共に、決して落ちてはならない落とし穴だ。
ここではあくまでこの二つのリスクリターンの特性の違いを理解し
続く項目を読んでいただきたい。


暫定/確定を複合したリスクリターン考

ここまでの説明でリスクリターンと言う大まかな概念と
そのリスクリターンを大別する二つの要素(暫定/確定)
と言う物については、わかってもらえたと思う。
これを踏まえた上でF対効果を上げていく方法が
「暫定/確定を複合したリスクリターン考」なのである。

暫定リスクリターンと言うのは「机上のリスクリターン」
なので、現実に起こっている問題に対しては当てはまらない。
だから「現実のリスクリターン」である確定リスクリターンこそが
F対効果を上げる事に直結している要素である、と言う点は
先の項目で確認した通りである。

しかし確定リスクリターンのみを理解出来ていればそれでいいのか。
こうなると答えはNOだ。
何故ならば一つの確定リスクリターンと言う物は、
F対効果を上げる反面、相手の行動と自分の行動によって
良くも悪くも大きく左右されてしまうからだ。

自分が相手の行動を限定した上で組んだはずの手が、
相手がその限定を破り、予測の外から選択肢を追加した場合、
その確定リスクリターンの値は大きく変動し、
場合によってはリスクがリターンを上回るケースも存在するのだ。

そこで重要になってくるのが変動しない値を持つリスクリターン、
即ち「暫定リスクリターン」なのである。
暫定リスクリターンはこと現実に起こっている問題に対しては無力だが
代わりに「これから起こるかもしれない」問題に対しては
大きな効力を発揮する。
可能性と言う土俵の上ではこれ以上信頼できるデータは無いのだ。

確定リスクリターンと暫定リスクリターン双方が
最終的なリスクリターン、F対効果について
どのような影響を及ぼすか、実際に条件と例を挙げて説明しよう。
キャラは例によって全てカサンドラである。

条件)
状況はこちらの+2F密着。
相手の行動は15F間立ちガー(17F消費)
または最短サイドステップから10F間立ちガー(19F消費)の二つ。
だがイレギュラーケースとして15F間の屈ガー(17F消費)、
2Aによる最速反撃(16F消費)が飛んでくるとする。

1.暫定リスクリターンのみを考えた場合
+2状況においては15Fまでの技が割り込み不可の計算になるため
2KとBが割れない中下2択として機能する。
バックダッシュは密着からではBと2K両方をスカせないため
この二つにリスクを負わせるために最も適した行動はサイドダッシュ。
ならばその行動を視野に入れた上で、同じく割り込み不可かつ
バックダッシュにも届く2Aを選択しておけば間違いはない。
よって2Aを選択する。

2.確定リスクリターンのみを考えた場合
現状では相手は17F目において立ちガード状態なのだから
投げを選択すれば確定ダメージではないが、
2択に勝てば一方的に最大リターンを得る事が出来るだろう。
よって投げを選択する。

3.暫定/確定を複合して考えた場合
現状相手は17F目まで立ちガード状態なのだから
投げを狙えば最大リターンが得られるだろう。
だがしかし相手がもし
「Bと2Kはサイドステップから確反、2Aはガードして有利獲得」
という手から
「投げと中段での強引な押し込みを踏まえての2A暴れを追加」
または
「Bと2Kに加えて投げが来ても効率勝ち出来る屈ガーを追加」
としてきた場合は、こちらが投げを狙っても
一方的なリターンを得る事は困難だろう。
ならば現実に行われている立ちガー、ステガーに加えて
これから起こりえる2A暴れ、屈ガーを含め全てに対応できる
バックダッシュが有効なはずだ。
よってバックダッシュを選択する。

結果)

1.
イレギュラーの2A暴れに対しては利益を得る事が出来たが、
その他の行動に対してはガード不利を背負うだけの結果になった。
総合リスクリターンは「ローリスクローリターン」。

2.
狙い通りの行動には最大リターンが取れたが、
それ以外のイレギュラーに対して甚大な被害を被った。
総合リスクリターンは「ハイリスクハイリターン」。

3.
現状の行動に対しても全てに有利を獲得できたうえに、
イレギュラーの屈ガーに対しても同等の有利が得れ
なおかつ2A暴れに対しては60の実ダメージを得る事が出来た。
総合リスクリターンは「ノーリスクハイリターン」。

ここまで見てもらえれば、確定/暫定/複合のそれぞれが
最終的なリスクリターン=F対効果の向上に
どういった影響を与えているのかは一目瞭然だろう。


F対効果への帰結

これまでの項目をまとめ、結論を導き出そう。

一つの行動を取ると、必ずそれに伴う一つのリスクリターンが生まれ、
そのリスクリターンは暫定/確定/複合の3つから成り立っている。

暫定リスクリターンを元にした行動は、
相手のイレギュラー行動に対してもまんべんなく対応出来るが、
結果的には全ての手に対して効率が悪い。

確定リスクリターンを元にした行動は、
相手のイレギュラー行動に全く対応出来ずに痛い目を見るが、
局所的に見れば予測内の行動に対しては最も効率が良い。

複合リスクリターンを元にした行動は、
暫定/確定の長所を両取りする事で、イレギュラーを含めた全てに
確実に対応出来る事に加えて、結果的な効率も良い。

つまりはこうだ。

イレギュラーが起こりえない場合においては
確定リスクリターンを元にした行動が、
イレギュラーが起こりえる場合においては
複合リスクリターンを元にした行動が、
それぞれ最もF対効果に対して良い影響を与える。

これらの使い分けを意識的により高い次元で行うのが
所謂「リスクリターン管理」と言われるスキルである。

F対効果=秒間ダメージ効率=勝敗決定要素に縛られたこの世界では、
上記のリスクリターン管理能力の差=F対効果の差が
両者の勝敗を分けるのは言うまでもない事であり
このスキルが高い次元で実行出来ていないがゆえに、
F対効果のカケラも理解していないような相手に
感覚任せの効率圧殺を食らって負けている人を多々見かける。
そういった人はこのリスクリターン考を意識してみると
必ずそういった状況が改善されるはずである。
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posted by SC4 at 12:55 | └ 攻略 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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